- 1 マイニングの概要
- 2 マイニングの特徴
- 3 マイニングのメリット
- 4 マイニングのデメリット
マイニングの概要
マイニングとは?
ブロックチェーンに新しく誕生したブロックの取引データの承認・確認作業を行い、作業結果が正しい場合はブロックチェーンに連結され、成果報酬として暗号資産(仮想通貨)が付与されます。
この作業を行う人をマイナー(発掘者)、この作業を鉱山の発掘に例えてマイニング(発掘)と呼ばれています。
マイニングの役割としては、取引の正当性の確認と暗号資産の新規発行になります。
マイナーは成果報酬として新規発行の暗号資産がもらえるので、企業・個人でマイニング業務が行なわれておりますが、マイニングを行うには膨大な計算処理が行えるコンピューターや電気代が必要になり設備のランニングコストがかかりますので、個人参入は難しくなっております。
マイニングはビットコイン・アルトコインどちらでもできます。
マイニングの歴史
2009年にビットコインを開発した「サトシ・ナカモト」が最初のマイニングを行いました。
当社はビットコインも取引されておらず、マイナーがいないため通常のPCに搭載されているCPUでマイニングができましたが、初めて取引が行われた2010年からマイナーが徐々に増加し、マイニングの承認レースのハード化に比例して、画像処理などに使われているGPUや計算処理が得意なFPGAを活用したマイニングマシンが誕生しました。
2013年には、中国のカナンクリエイティブが暗号資産(仮想通貨)に特化したマイニングマシンASICを開発しました。
この時期から中国はマイニング事業に注力しており、他国と比べ電気代が安くマイニングを行う環境に適していたので、マイニングのシェア7割を占めている状況でした。
国内では暗号資産(仮想通貨)ブームが来た2017年に、マイニング事業が認知され個人や企業などマイニング事業の参入数が増加しましたが、マイニングは暗号資産(仮想通貨)の価値によって収益の収支が左右されますので、暗号資産(仮想通貨)が暴落した2018年にマイニング事業から撤退する個人・企業が出て来ました。
2019年以降は暗号資産(仮想通貨)業界に大手企業参入や暗号資産(仮想通貨)の価値が見直しされたことにより、マイニング事業も回復傾向にありました。
マイニングの現状
マイニング事業のシェアを独占していた中国ですが、2017年以降ICOの詐欺などをキッカケに暗号資産(仮想通貨)に規制が入っていましたが、2021年に暗号資産(仮想通貨)の取引やマイニングの禁止が発表されました。
これにより中国のマイニング事業の独占状況がなくなり、マイニング事業に参入強化する国が増え、現在はアメリカがシェア1位に入れ替わっております。
ただ中国の参入企業も拠点を海外に移すなどしてマイニング活動を続けているようです。
2021年には暗号資産(仮想通貨)の価格も高騰し価値が見直しされたことや、ビットコインの次の半減期が2024年に控えていることもあり、マイニング事業に先行投資する企業も出て来ております。
またマイニングはビットコインがメジャーでしたがが、DeFiやNFTなどが話題になりイーサリアムが注目されたことで、イーサリアムのマイニングも増加しております。
国内では取引所と比較してマイニングサービスは少なく一般的にはあまり認知されておりませんが、DeCurretからマイニング販売・運用サービスやCoinBestからマイニング運用サービスが始まっております。
今後各取引所や大手企業からマイニングサービスが始まるとことで、暗号資産に興味を持ち取引所に登録された方が次のステップとしてマイニングサービスを活用する機会ができ、マイニングの認知拡大に繋がると思います。
マイニングの特徴
マイニングの種類
ソロマイニング
マイニング専用のソフトやマシンを購入して1人でマイニングを行います。
1人でマイニングを行うのでマイペースに運用や人間関係のトラブル問題がなく、マイニングが成功した際に報酬が全額もらえます。
ただ運用コストの全額負担や競合に対して1人で行うには現実的にかなりハードルは高いです。
クラウドマイニング
マイニングを行なっている団体や企業に運用代行を依頼してマイニングを行います。
マイニングを行うための機器や運用が不要なので手間がなく知識がなくても始められます。
運用手数料などソロマイニングと比較して報酬額が減少することや運用代行会社の倒産や詐欺などのリスクがございますので注意が必要です。
プールマイニング
複数のマイナーとチームを組み協力してマイニングを行います。
チームで協力してマイニングを行うので、ソロマイニングと比較してマイニングの成功率は上がります。
マイニングを行う集団をマイニングプールと呼びます。
ソロマイニグ同様にマイニング機器の準備が必要になりますが、報酬額は分配するので少なくなります。
マイニングマシンの種類
CPU
通常のパソコンに搭載されているCPU(中央処理装置)でマイニングを行います。
マイニング初期の頃は競争率も低くCPUで行われていましたが、次第によりマイニングに特化したマシンが誕生しCPUから切り替わっていきました。
スペックはマイニングマシンの中では低く実用的ではありません。
GPU
画像処理や3Dグラフィックスなどの処理に使われているGPU(画像処理装置)でマイニングを行います。
大量の計算を複数同時に行うことが得意なので、CPUよりもマイニングに向いており、次第にCPUからGPUに切り替わりました。
導入には専門的な知識が必要ですが、初期費用を安く抑えたい方に向いております。
ASIC
暗号資産(仮想通貨)用に作成されたASIC(特定の集計回路)でマイニングを行います。
処理速度が速く効率的にマイニングができるので、現在マイニングの主流となっております。
騒音や消費電力が高く運用設備など初期費用がかかるので、資金のある個人・企業などが大量に導入して活用されています。
FPGA
高性能パソコンに搭載されているFPGA(プログラムを変更できる集計回路)でマイニングを行います。
スペックはASICには劣りますが、暗号資産(仮想通貨)のアルゴリズム変更に対応できるため、運用の柔軟性が高く将来的な可能性は未知数です。
コンセンス・アルゴリズムの種類
PoW
Proof of Work(プルーフ・オブ・ワーク)はビットコインに採用されており、全てのコンセンス・アルゴリズムのベースとなっております。
一番最初に計算を成功した方が報酬として暗号資産(仮想通貨)が貰えますので、高機能なマイニングマシンを大量に用意できると承認率が高くなります。
PoS
Proof of Stake(プルーフ・オブ・ステーク)はアルトコインなどに採用されており、暗号資産(仮想通貨)の保有量が多いほどマイニングの承認率が高くなりますので、投資額が多いほど有利になります。
主要アルトコインのイーサリアムもPoWからPoSに移行予定です。
マイニングのメリット
報酬で暗号資産(仮想通貨)が貰える
マイニングに成功すると報酬として暗号資産(仮想通貨)が貰えますので、対象の暗号資産の価値が上がるほど投資した費用に対して収支がプラスになります。
運用の手間がかからない
マイニングの準備が整えばマイニングマシンが自動で行うので、運用の手間がかかりません。
またクラウドマイニングであれば投資するだけで、専門知識や準備も不要で始められます。
個人の状況に合わせた方法で運用できる
企業じゃなくても個人でもマイニングは可能です。
また運用代行サービスなども出てきており個人の状況に合わせた方法で運用ができますので、気軽に始めることができます。
マイニングのデメリット
必ず報酬が貰えるとは限らない
マイニングは世界中のマイナーが競合になりますので、競争率が激しく承認されないと報酬は貰えないので投資額に対して必ず収支がプラスになるとは限りません。
半減期ごとに報酬額が減少する
ビットコインなど発行上限数に決まりがある暗号資産(仮想通貨)は半減期があり、その度にマイニングの報酬額が減少しておりますので、初期の頃と比較すると収益率が低くなります。
ランニングコストがかかる
マイニングを始める際は初期費用やマイニングマシンの電気代がかかります。
また企業単位で運用している場合は、大量のマイニングマシンの運用設備や膨大な電気代などのランニングコストが発生します。
こちらのサイトでは暗号資産(仮想通貨)に関連することを紹介しています。
今回はマイニングについてご説明します。
マイニングについて簡潔に説明しておりますので、サクッと内容を理解したい方にオススメです。