
- 1 イーサリアムのとは
- 2 イーサリアムの歴史
- 3 イーサリアムの現状
- 4 イーサリアムの今後
- 5 イーサリアムの特徴
- 6 イーサリアムのメリット
- 7 イーサリアムのデメリット
イーサリアムとは
イーサリアムが発行している暗号資産(仮想通貨)です。
イーサリアムはプラットフォームの名所で、イーサリアムで使用されている暗号資産(仮想通貨)をイーサと呼びます。
分散型アプリケーション(DApps)を構築・開発環境を提供しており、スマートコントラクトというブロックチェーン上で特定の条件を満たすと契約処理を自動化する機能を備えているプラットフォームになります。
イーサリアムを活用して様々な分散型アプリケーション(DApps)・DiFi(分散型金融)・NFT(非代替性トークン)が作られておりWeb3.0のサービスに重要な存在となります。
イーサリアムの歴史
2013年にカナダ人の「ヴィダリック・ブテリン」がイーサリアム(Ethereum)の構想を発表し、マイクロソフトで働いていた「キャビン・ウッド」が整理してICOを行い約18億円を資金調達して2014年に開発がスタートしました。
イーサリアムは大きく4フェーズのアップデート「フロンティア」・「ホームステッド」・「メトロポリス」・「セレニティ」が構想されており、2015年に1フェーズのアップデート「フロンティア」を実施して、開発者向けにβ版がリリースされました。
イーサリアムのアップデートの名所は歴史上の都市や人物に由来して付けられている特徴があります。
2016年に2フェーズのアップデート「ホームステッド」を実施して、B版が向上され多くのプロジェクトが誕生しました。
同年ICOで資金調達したスマートコントラクトを利用した投資ファンド設立を目指す「THE DAO」というプロジェクトが、約50億円相当のイーサリアムがハッキングされる事件「THE DAO事件」が発生しました。
この事件をキッカケにハードウォークを実施して、イーサリアムクラシックが誕生し、イーサリアムとイーサリアムクラシックで分裂しました。
国内では同年に取引所のbitFlyer(ビットフライヤー)にイーサリアムが上場しています。
3フェーズのアップデート「メトロポリス」は2段階に分かれており、2017年に1つ目のアップデート、マイニングの機能向上を目的とした「ビザンチウム」を実施しました。
この時期は国内でも暗号資産(仮想通貨)ブームやICOブームでイーサリアムの価格も高騰しました。
2018年1月には過去最高額の16万に到達しましたが、その後詐欺目的のICOやハッキング、取引所の不祥事などが続き暗号資産全体で価格が下がりイーサリアムも1万円台まで落ち込みました。
2019年にはメトロポリスの2つ目のアップデート、処理機能向上を目的とした「コンスタンティノーブル」を実施し、これによりメトロポリスのアップデートが完了しました。
2020年
2020年にはコロナにより世界経済が悪化しておりましたが、DeFi(分散型金融)ブームの影響で価格が6万円台まで回復しました。
12月には4フェーズ最後のアップデート「セレニティ」を実装しイーサリアム2.0に向けて運用がスタートしました。
イーサリアム2.0は現状イーサリアムが抱えている課題を解決しパフォーマンスを向上するためのアップデートです。
こちらも大きく4フェーズのアップデート「フェーズ0」、「フェーズ1」、「フェーズ1.5」、「フェーズ2」に分けて実施予定です。
アップデート内容としては、イーサリアムの新しいブロックチェーン「ビーコンチェーン」の導入、「ステーキング」の開始、コンセンサスアルゴリズムをPoWからPoSに移行、ブロックチェーンのデータベースを分担させ処理能力を向上させる「シャーディング」の導入になります。これらを行うことでスケーラビリティ問題や消費電力の改善に繋がります。
2021年
2021年はNFT(非代替性トークン)ブームとなり主にイーサリアムを活用しているので、イーサリアムの注目度が以前に増して増加しました。
それに伴い2021年の頭には価格が6万円台から20万円台に上がり、ビットコインがギネス更新した11月にはイーサリアムも50万円台に到達してギネス更新になりました。
さらにNFT(非代替性トークン)はゲームやアート、音楽など身近なコンテンツとして、暗号資産(仮想通貨)に興味がない方にも認知され一般的にも話題になりましたので、NFT(非代替性トークン)を通してイーサリアムを活用する割合が増えるキッカケになっています。
今までイーサリアムはビットコインと比較して2番手ポジションの立ち位置だったのですが、イーサリアムを通して暗号資産(仮想通貨)の事業サービスが生まれる存在の役割に変化しました。
イーサリアムの現状
イーサリアムは分散型アプリケーション(DApps)やNFT(非代替性トークン)、DeFi(分散型金融)など様々なアプリケーション・サービス開発に必要不可欠な存在として、サービスを動かす石油のような役割として新しいデジタル資産「デジタルオイル」として地位を確立しています。
イーサリアムを通して数多くのアプリケーション・サービスが誕生しており特にNFT(非代替性トークン)やDeFi(分散型金融)の市場拡大に合わせて需要も増加しWeb3.0サービスの中心的な暗号資産(仮想通貨)となっています。
イーサリアムは定期的にいくつものアップデートを経て機能面が向上しており、コンセンサスアルゴリズムがPoSに移行してステーキングサービスが可能になったり、レイヤー2のガス代(手数料)も大幅に下がり課題であるスケーラビリティ問題も徐々に改善しておりますので今まで以上に市場価値も高くなっています。
デジタル資産としてもイーサリアムは1ETHの価格が60万円台に到達しており、現状も上げ下げを繰り返しながらも以前と比べ資産価値も高くなっています。
ビットコイン現物ETF承認に続き、イーサリアム現物ETFも承認されたことで取引所経由ではなく、証券経由で株式と同じように売買することが可能になりますので新規投資家の参入でビットコイン同様にイーサリアムの市場価値も高くなっています。
2022年
2022年1月にイーサリアム2.0を「コンセンサスレイヤー(合意レイヤー)」という名所に変更になりました。
9月には「The Merge(マージ)」のアップデートを実装してコンセンサスアルゴリズムをPoWからPoSに移行が完了しました。
ロシアのウクライナ侵攻が始まったことや金融緩和の影響で世界的にインフレが起こりイーサリアムの価格が10万円台まで暴落しました。
2023年
2023年4月に「Shapella(シャペラ)」のアップデートを実装してがステーキングのイーサリアムの出勤機能が可能になりました。
またNFT市場の拡大や暗号資産全体の価格が徐々に上がりイーサリアムの価格が50万円台まで回復しました。
2024年
2024年3月に「Dencun(デンクン)」の大型アップデートを実装してレイヤー2のガス代(手数料)が大幅に下がりました。
5月にイーサリアム現物ETFが承認され価格が60万円台に到達しギネス更新となりました。
イーサリアムの今後
イーサリアムはデジタルオイルとして価値を高めており今後もWeb3.0サービスでの利用拡大が期待されます。
イーサリアムは現状NFT(非代替性トークン)やDeFi(分散型金融)やGameFiなど様々なWeb3.0サービスに利用されています。
既存サービスの市場拡大や新しいWeb3.0サービスが誕生するなどイーサリアムの需要が増加するパターンが多数ありますので、その意味ではビットコインを超える可能性も十分に秘めていると思います。
またイーサリアムは継続的にアップデートを計画しておりますので、今後も機能面やユーザビリティの向上が期待されます。
ただソラナやカルダノなどイーサリアムキラーと呼ばれているイーサリアムと同様な機能を持ち課題点をカバーした暗号資産との市場の覇権争いも激しくなると思います。
Web3.0市場やサービスは日々技術が向上してアップデートしていますので、市場拡大に合わせてイーサリアムが今まで以上に重要な役割になっていくと思います。
イーサリアムの特徴
アイコン

通貨単位
ETH
発行上限量
なし
半減期
なし
コンセンサスアルゴリズム
PoS(プルーフ・オブ・ステーク)
チェーン名
Ethereum
公式サイト
分散型アプリケーション(DApps)
分散型アプリケーション(DApps)は企業・政府などの中央管理者が不在で運用できるアプリケーションです。
分散型アプリケーション(DApps)はブロックチェーンとスマートコントラクトで構築されており、透明性が高く改ざんされにくいためユーザー同士が安全に取引ができます。
スマートコントラクト
ブロックチェーン上で特定の条件を満たすと契約処理を自動化する機能です。
この機能により決済の時間短縮や改ざん防止などが可能になります。
自動化によって業務効率化や人件費削減など可能になりますので、暗号資産(仮想通貨)の送金以外にも様々な業界での応用に期待されています。
イーサリアムのメリット
スマートコントラクトを実行できる
イーサリアムはスマートコントラクトを実行できます。
スマートコントラクトを活用して、DeFi(分散型金融)・NFT(非代替性トークン)・DAO(分散型自立組織)など様々サービスが誕生しています。
分散型アプリケーションの開発・DeFi・NFTの主流基盤となっています
イーサリアムは分散型アプリケーション(DApps)を構築・開発環境を提供しています。
ほとんどのDappsはイーサリアムのスマートコントラクトを活用して開発しています。
またDeFi(分散型金融)・NFT(非代替性トークン)の主流基盤となり主にイーサリアムを活用して運用されています。
独自の暗号資産(仮想通貨)・トークンを発行できる
スマートコントラクトにはETH(イーサ)を払うとERC20トークンを発行できますので、この機能を活用して独自の暗号資産(仮想通貨)・トークンを発行できます。
また発行した独自の暗号資産・トークンを活用した資金調達がICOになります。
※現在ICOは縮小しておりIEOやSTOの資金調達方法に移行しています。
イーサリアムのデメリット
スケーラビリティ問題
取引量が増加することで処理速度が遅くなり承認時間が長くなったり、ガス代(手数料)が高騰する問題があります。特にDeFiやNFTの市場が拡大することでガス代が高騰し取引コストが増加する可能性があります。
イーサリアムキラーの存在
イーサリアムのスマートコントラクトを活用して様々なサービスが誕生していますが、ソラナやカルダノなどイーサリアムの欠点を補っているアルトコインが誕生しています。
これらのアルトコインを「イーサリアムキラー」と呼び市場の覇権争いも激しくなっています。
各サービスの規制リスク
一時期はICOブームで盛り上がりを見せていましたが、詐欺目的のICOが多発し中国のICO禁止を筆頭に各国でICOの規制がされICOの市場は縮小しました。
イーサリアムはWeb3.0の様々なサービスに活用されている一方で、各サービスが規制され市場が減少することでイーサリアム活用需要の妨げになる可能性もあります。

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今回はイーサリアムついてご説明します。
イーサリアムの歴史・現状・今後について簡潔に説明しておりますので、サクッと内容を理解したい方にオススメです。